なんでも院長室 VOL.11 


「グリセミック・インデックス」

☆トピックス 「GI指数」

GI(Glycemic Index)血糖上昇反応指数ともいわれ、基本的に炭水化物を含む食品や食事を摂取した後に、血中グルコース(血糖)濃度が上昇してくる反応の大小を表す指数。簡単に言うと『血糖の上がりやすさの目安』です。一般にブドウ糖50g(もしくはパン・白米等)の血糖上昇反応100を目安として比較した数値です。最近では、このGI指数を使って糖尿病予備軍の生活指導や肥満予防の指導に生かす研究も進んでいます。

GIは炭水化物の種類や調理方法や他の栄養素の組み合わせ、食物繊維の種類や量などに大きく左右されるためあくまで目安として利用する事をお勧めします。

1)長く茹でる、すりおろす、つぶすなどの行為は吸収率を高める。
◆咀嚼回数
◆果物などをジュースにすると吸収率は高まる。
◆パスタの茹ですぎなどの行為により吸収率は高まる。

2)他の栄養素との組み合わせ
◆炭水化物+食物繊維により消化吸収延長。
インスリン分泌を最低限に維持。血糖値を徐々に高くし、高いまま一定に保てるが、インスリン分泌が促進されることがない。(アスリートは長時間エネルギーレベルを高く維持できる)
◆炭水化物+蛋白質により消化吸収延長。
インスリン分泌を高めるのでなければ利用可能。
 ex.こんなことはあんまりしませんが、ご飯に牛乳をかけると遅くなります
◆炭水化物+脂質により消化吸収延長。
脂質は胃滞留時間が長いため特に消化吸収を延長する。
 ex.チャーハンなどは米飯より遅い
◆炭水化物+酢(有機酸)により胃排泄速度が低下する。
 ex.酢飯は米飯よりGlycemicIndexが低い

*GI指数が低いと、血糖値の上昇が緩やかとなるので中性脂肪がつきにくく、ダイエットによいとされます。
今後も研究が進み、GI指数の臨床への応用、ダイエットへの効果などで注目を集めると思われるます。

【グリセミックインデックス】

●100%
グルコース

●80〜90%
コーンフレーク、ニンジン、マッシュポテト、ハチミツ
●70〜79%
あわ、白米、ジャガイモ、カブ

●60〜69%
白パン、玄米、小麦、クラッカー、バナナ、干しブドウ

●50〜59%
そぱ、スパゲティ(精製したもの)、スイートコーン、ふすま、えんどう豆(冷凍)、ヤマイモ、ボテトチップ

●40〜49%
スパゲティ(精製していないもの)、オートミール、サツマイモ、えんどう豆(乾燥)、オレンジ

●30〜39%
ひよこ豆、リンゴ、スキムミルク、牛乳、ヨーグルト、トマトスープ

●20〜29%
いんげん豆、そら豆

●10〜19%
大豆、ピーナツ

皆さんも食事に一工夫を加えて糖尿病、メタボ対策を!


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