なんでも院長室 VOL.07 


「メタボリックシンドローム」・・・あなたのウエストは何センチですか?

日本人の3大死因として、がん・心疾患・脳血管疾患という3つの疾患が挙げられます。

これらの疾患は、毎日の食事や睡眠、運動不足などの生活習慣の積み重ねによって起こります。なかでも心疾患と脳血管疾患は、全体の1/3を占め動脈硬化が原因といっても過言ではありません。メタボリックシンドローム(以下Mets)とは、内臓脂肪肥満(りんご型肥満)を背景にして、複数の生活習慣病(糖尿病、高脂血症、高血圧などの動脈硬化危険因子)が合併している状態をいい、動脈硬化や日本でも急増している糖尿病と深く関係しています。ウエストが男性では85cm以上、女性では90cm以上であることに加え、次の3項目のうち2つ以上が該当する場合がMetSとされます。@血圧が収縮期血圧が130mmHg以上か拡張期血圧が85mmHg以上A空腹時の血糖値が110mg/dl以上B中性脂肪が150mg/dl以上かHDLコレステロール(善玉コレステロール)が40mg/dl未満(糖尿病、高血圧、高脂血症などで治療薬を服用しているときは、それぞれ1項目に該当)このようにMetSでは1つひとつの症状は深刻でなくとも重複して持つと動脈硬化性疾患のリスクを有している事になり、3〜4個重なれば心血管の病気の発症頻度が30倍にもなると言う報告もあります。

メジャーを用意しウエストを測ってみてください。次に血圧を計りましょう。最後に最近おこなった健康診断や病院からもらった血液検査の結果を見直してみましょう。いかがですか?あなたはメタボリックシンドロームの範疇に入りますか?MetSに該当する場合は、まずは生活習慣の見直しをかけて、ウエスト周囲径を1cmでも減らす事が重要です。
@まずは過食や運動不足などの悪い生活習慣を改め、肥満を解消しましょう。
A食事は健康の要。適切な摂取エネルギーの範囲内でバランスよく栄養をとり、1日3食、規則正しく食べることが基本です。またタバコはやめましょう。
B有酸素運動は体力の維持増進のほか、肥満防止、内臓機能の活性化、ストレス解消にも効果大です。

病気になってから治すのではなく、病気にならないよう生活習慣に気をつけましよう。



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